ヤマニヤマカードのために描いた、サティヤです。
我ながらすっごい気に入ってます。
この構図、この色、この目線、頭から月、太陽から鳥・・・
サティヤ・・・
これは私のサンスクリットの辞書です。
今日はスタジオに来る皆さんにクリスマスプレゼントで絵とコラムを配布しました。
「サティヤ」
「ヨーガの八支則」にもある「サティヤ」のページを改めて開いてみました。以前に開いた痕跡などもあります。
まだデーヴァナーガリーの辞書初心者だった時に、知っている単語で辞書を引く練習をしました。
慣れない文字で、お目当ての単語を見つけた時の嬉しさと言ったら、愛しい人に会えたような気持ちですよ(笑)。
だいぶ慣れた今でもそうです。
辞書を引くと、サティヤの最も多く使われる意味が冒頭に並んでます。
true, real, jenuineなど「真実、本当、誠実な」など。
少し下の行に下がってみると語尾がmに変化し、
goodness や virtuous とありますね。
このあたりの意味から、「サティヤ」は
「人の持つ生来の美徳」
という感じだと私は思います。
人はもともと皆
サティヤを携えて生まれ来るけれども
生き方の中で心の葛藤や迷いを経て
時としてサティヤであることから離れてしまうことがあります。
でもこうやってヨーガの文献や言葉の持つ意味に向かい合ってみると、自分自身が本来の純粋なあり方が見えてきますね。
もう少し下の行に行ってみますと
また語尾が変化して複合語に。satyaa-nut、と読むかな。
true and false
真実と嘘。
赤線引いといた2番の意味が面白いです。
apparently true,but really false.
「見たところ本当のようだが、実際は間違っている」
って感じかしら?
このあたりは、辞書で紹介される意味合いだけでは理解できず、実際の文献やコンテキストの中でこの単語に出会ってみないと「訳」はできないのですが、
まあ概ねそういう意味だとして・・・(笑)
「見る限りではホントっぽいけど、でも本当に、偽!」
みたいな?(笑)
ブランド品のよくできたコピー商品?
イミテーションの宝石?
整いすぎた美容整形?
限りなく真実に近い嘘?
巧妙な詐欺?
誰も悪くない犯罪?
妻の完璧なアリバイ?
タモリさんのニセ外国語!?
笑!
だんだんメロドラマからパロディへ!
もといします。
何がイイってさ、
こう言った複合的な要素を
「一つの単語」
で言うインド人の発想が大好きです。(笑)
「見たところ本当のようだが、実際は間違っている」
これ、日本語で何かありますかねぇ。
一単語で表せる言葉。
もしあったら是非教えてください☆
日本語だってきっといろいろあるんですよ。
「コレとコレとこの条件を満たした時に使う、極め付けの単語!」
みたいなものが。
今思い出せないけどあるはず。
インドの場合特にだと思うのですが
言葉というのがとにかくビビッドで、一つ一つの単語の存在がとても強いんですよね〜。
で、その単語がそこにあるというのとは・・・
「必要だからある」
というのが大前提で基本。その情熱も凄いんです。
「見たところ本当のようだが、実際は真実じゃない」という意味合いらしきこの単語も、必要かつ使う予定があるんですよ、たぶん。
長々いうのではなく、一言でスカっと言いたいのだと思います。
サティヤに戻りましょう。
頭で考えると「真実」というものが何か、
よくわからなくなると思います。
そんな時は、瞑想して、
ハートに座してみるのがいいと思います。
目で見る世界は多様で、人それぞれに「その人が信じたい何か」があります。
「真実とは、真理とは、何か。」と人に聞いてみても、わからないんですよね。
自分の人生における本当のサティヤは
自分の深いところから現れてきます。
そして真実というのは「結果」の中にあるものではなく、
その瞬間、その瞬間の、
行為の純粋性だと私は思っています。
つまり、
「先生、ヨーガでは、これであっていますか?」
と聞いて知ることではなく、
自分自身で upright している心の姿勢の中にあります。
そんな感じです☆
良いクリスマスを!
読んでくださりありがとう。
Namaste
2015年12月24日
師岡絵美里
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