EMIRI MOROKA -HEART MATRIX-

師岡絵美里のブログです♪


2015年12月7日月曜日

読マサセテいただきます☆

最近の「気になり」・・・


言葉って生き物なので、時期や時代で変わっていくものだし、

人の心の動きを反映して様々に変化していくものです。

でも「言葉」には、その言語がもともと備えている「整合性」や「美意識」があり、あまり崩れてしまったり使い方が乱れてしまうと聞いてるうえで気持ちが悪いです。


私は本当に小さい頃から「言葉」が好きで
いつもお話を作ったり詩を書いたりしていました。

高校時代から日本の古語に夢中になり、その後も日本文学を専攻し
時代にもよりますが平安・室町時代あたりの古文は原文だけで読めるほどのハマりっぷりでした。

最近は外国語学習は好きで日本の古文は久しく読んでないですが

小学生の娘が「古事記」が好きで読んでいて、

一緒に読んだいたらまた日本の古文を勉強したくなってきました。

そんな言葉好きな私ですが今は人前で話す職業でもあるので、

普段自分が言っている言葉がどんな波動を持って影響をしていくかとか、

または言い慣れすぎて形骸化していないかとか

なるべく注意するようにしてます。

ヨーガ講師はずっとこういう作業が必要ですね。


そんなかんじで個人的にも職業的にも言葉に関して敏感になる私なんですが、


最近、自分はあまり使わないように気をつけている「言い方」があります。

使わないようにしてるということは、なんか不自然に気持ち悪く感じるからなんですけど。

これ。

「〜〜させていただいています。」

「〜〜させていただき、」

これらです。


ヨガインストラクターさんもよく使います。

自己紹介の時とか、研修・講習・哲学クラスなどで発言する時などに。


「以前に○○の研修に参加させていただき・・」

「現在〜〜に所属させていただき・・・」

などがまず多いかな。

まあ、これはまだ、いいか。気にしないでおこう(笑) 


「今日こちらにこさせていただき・・」


この辺から、気持ち悪い感じがだんだん(笑)

コサセテ(:来させて)?

うーん。使い方もだけどさあ、「させた」のは誰?(笑)

誰に「来させて」もらったんでしょう。



間違い×造語の複合技もあるよ。


「ヨーガスートラの本を読まさせていただき・・」

読マサセテ???

マ?
サ?

「サ」がまずどっかから来て、

で、そこにもともとあった「マ行」が変なかんじに聴こえてしまう(笑)。


こうなると、もともとの日本語の文法は消滅してますね。

仮に「読ませて」だとしても、
自分が自分のために個人的に読んでただろうに、
誰があなたに読むことを許可したのでしょう。

謙譲語的な使い方で、聖パタンジャリを上げて、自分を下げている?
いや絶対そこまで思ってないよね(笑)。


読マサセテいただき・・

来させていただき・・

話させていただき・・・

どんな意図なのか理解はできますよ。

「させる」のもともとの文法上の機能である
「命令」
「使役」
または神様レベルでの「高い敬意」(させたまえ・・とか)
というのはここではまったくなく、
ただ「丁寧な言い方」のつもりで使っているのでしょう。

それはわかるけど!

でも実際には「命令」や「使役」、「謙譲」などの表現に使うものなので、

いったい誰に命令されたのかとか、誰を高めているのかの
「対象」
が見当たらない状態で、

「させてもらい」
「させていただき」

を連呼されると、

言葉としての不完全さが逆に「失礼」な感じすらかもしだしてくる!!

これってとても興味深い作用だなあと思います。

本人は丁寧に、気を使って言っているつもりなのに、

どこに向けられているのかわからない気遣いが

聞いてる側には、なんか居心地悪いのです。

なんか心地悪い。

それが一番フィットするなあ(笑)


ちょっとネットで見てみたら、

「サ入れ言葉」って言うらしいですね。

「ラ抜き言葉」とかもありますが、ラ抜きはもうかなり「普通語」として定着しちゃってますね。連呼されるとやっぱり気になりますが。

「サ入れ」もそのうち「普通語」になってしまうのでしょうか。


「ラ抜き」は、必要なのに言ってない状態で、
「サ入れ」は、要らないのに盛ってしまった言い方ですよね。

なぜ盛る!!!(笑)
この「盛る」って表現も最近の感じですね、笑

ぜんぜん美しくない。

まどろっこしいだけ。

精神的にもボワっとしてる日本人なのに 
  元来はシャキッとした種族だと思いますが
言葉もテキトーに、もわっと盛ってしまったら
擬音ばっかり
なんかもう外国の人からすると

「で、いったい何が言いたいの???」

って感じですよね(笑)。

私も日常では気にしないで使っている、いわゆる「最近な」言い回しもたくさんありますが、

でも人前で講義する時などは気をつけるようにしています。

ゆっくりになってしまっても、整理された言い方になるように。
わざと「崩した言い方」を使う場合もありますが、
そういう時は「わざとこういう言葉をを使ってます」と言うようにしています。


とにかく。

日本語は美しいです。

もともとすごーーーく美しいものとして整理されています。

美しいものは、心に響きます。


では今日一日、「サ」を盛らないで、話してみてください(笑)。

すごくシンプルに話せるかもしれないですよ。



3 件のコメント:

  1. こんにちは。
    初めてコメントします♪

    サ入れ言葉…
    考えさせられました。←これもですか(゜ロ゜;
    気にせず使ってる気がします。

    最近、気持ちを言葉に乗せて伝えることの
    難しさに悩んでいます。
    どうしても言葉が長くなってしまうのです。
    癖になってるのでしょうか。
    シンプルに話すのって難しいです。

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    1. しずかさん
      コメントありがとうございます!

      言葉が長くなってしまうのは、
      きっと考えながら整理しているというのもあるでしょうね。
      でも「考えながら」話すと、 さらなる迷いや複雑さも生んでしまいがちですよね。

      何か言う前に一呼吸おいてみるだけでも違うと思います。


      また、わたしは日本語の文法てとても好きなんですが、
      でもシンプルに伝えようとするときは英語や中国語の文法を見習ってみるのもすごくいいと思っています。

      動詞を最初のほうに言う感じですね。
      日本語として無理のない範囲、というさじ加減が必要ですが(笑)

      読んくださりありがとうございます。

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  2. 追記:「考えさせられました。」は、この場合は記事を読んで、その内容によって考えさせられたので、だいじょぶですよ☆


    いろいろ書きましたが、「正誤」をあまり気にしないでください。

    話すうえでの正しさもある意味必要ですが、
    それだけじゃなくて、
    自分の心の純粋な部分がストレートに前に出る言葉を使えているか、だと思うのです。


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